腱鞘炎とは?
一度は聞いたことがあり何となくわかる人もいるかと思いますが腱鞘炎とは腱と腱鞘の間に起こった炎症を示す言葉です。手指に起こる「ばね指」が有名な腱鞘炎の一種です。
普段は腱鞘という鞘の中を通っている腱ですが、通常は摩擦がなく手指を曲げるのは滑らかに動かすことができます。その部分に何らかの炎症が起こっていると腱鞘のすべりが悪くなり摩擦が生じてしまいます。そのとき痛みとして感じることになります。
腱鞘炎の症状
前兆・うまく手が動かせない・痛みはないけど手首に腫れが見られる・動かすとだるく感じる などが起こります。
腱鞘炎の初期症状・指や手首の使用中の不快感・瞬間的に痛みが走るが、次の瞬間痛みが消えていることがある・痛い箇所はあるものの具体的にどこが痛いのかわからない。悪化すると治療しても再発を繰り返すようになるので、できるだけ初期段階での治療が必要となります。中期では、この場所を押すと痛いという痛みを感じる圧痛点が明確になり、痛み・不快感も継続的に起こるようになり、日常生活にも支障が出てくるようになります。また、多くの場合この段階で初めて腱鞘炎であると自覚します。末期症状になると神経痛が起こったり血流が悪くなって圧痛点の神経も麻痺した状態になるので痛みを感じなくなり手術が必要になる場合もあります。
腱鞘炎の原因
腱鞘炎の主な原因は、関節部分の使い過ぎです。腱と腱鞘を使いすぎることにより、その間に起こった
摩擦によって炎症が起こってしまうのです。作家や漫画家などペンを持つ仕事の人、手を使った家事をする量の多い主婦などはなりやすいです。また、女性の場合ホルモンバランスの変化する更年期や出産などもなりやすく注意が必要です。その人の持っている筋力にとって負荷となるレベルの運動を続けると腱鞘炎の原因になります。腱鞘炎にならない為には、何らかの作業を長期間する場合は定期的に休みをとり、腱と腱鞘にかかる負荷を取り除くことが大切です。
腱鞘炎の予防
普段の生活では手首に負担をかけないことが予防となります。発症する原因としてはピアノを弾いていたりデスクワークをしていたりすることが挙げられます。普段の生活を送っていれば、誰でもかかってしまう病気であるために、少しでもピアノやデスクワークで手首を使いすぎてしまう時に、手首を酷使しないように気を付けることが最も可能な予防の方法でもあります。
腱鞘炎の治療
まずは手首に負担をかけないという事が挙げられます。そのために手首にテーピングをしたり専用のコルセットをするなどして改善していきます。それでも改善しない場合にはマッサージやお灸によって改善することができます。手首にするお灸は非常に熱く我慢することができませんが、最も効果的な治療方法として挙げられることが多いです。しかし症状が重くなってくるとこのような治療では効果が見られなくなります。腱鞘炎によっては、腱鞘を切開して傷ついた組織を取り除くという手術が必要になる場合もあります。腱鞘炎かもしれないと思った時は手首の使い過ぎに気をつけ早めに治療を受けることをおすすめします。